EXILE

…2012年11月21日
着の身着のまま東京に来た。

異郷からカバンひとつで突然現れ
保証人もお金もないのに
大家さんは快く受け入れてくださった。

近隣の方に恵んでもらって
なんとか生き長らえた。

いつしか月日は流れ
大家さんは亡くなり、管理人が何度か変わり
ついにこの時が来た。

アパートの契約終了。

定期借家のため、立ち退き料はもらえない。
今年は職を変わりすぎて貯金もない。

半年で引越費用を稼ぐとか
なかなか困難というか無理。

こんなとき、誰か居たらな
…と思うけど
家族と居るよりひとりがいい。
むしろ、知られないほうがいい。

誰か“信頼できるひと”が居たらな、と思う。
そうでなければ、ひとりがいい。

そう…ひとりで、いいんだよ。

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