日がいちばん短い日。
寒いし暗いし陰鬱な気分になるね。
本屋徘徊してたとき
“アウフヘーベン”という言葉を
とても久しぶりに見た。
たぶんみんな
一度は聞いたことがあるはず。
おおざっぱにいうと
「風邪薬は一日三回」
「仕事中は、薬を飲む暇がない」
そこで
「朝と夜だけ飲めば効く風邪薬作りました」
…みたいな感じ。
相容れない ふたつの事象から
それらを包括する、より良い結論を導くこと。
日本語で「止揚(しよう)」という。
“アウフ(上に)ヘーベン(あげる)” にはない
「止」という文字が、日本語には含まれる。
結論に至るまで
膠着したような、どうにも行き場のない
もどかしい試行錯誤みたいなことが
きっと いっぱいあるんだと思う。
そして
すべてが静止して
新しい結論が生じる。
そういうニュアンスの「止」かなと
最近思う。
冬至と何の関係があるんだ?って感じだけど
その「止」が 冬至の日みたいだなぁと
ちょっと思ったんだ。
毎日毎日、日が短くなるし 暗いし
いつまで続くんだろうってときに
冬至が訪れて、
短日の日々から長日へ…みたいな。
明るくなると、気分も上がるね。
冬至は「止」から「揚」になる
ターニングポイントみたいな。
冬至って そう思うと
なんか、いい。